個人心理学 器官劣等生

おばんです。もう8月も終わりですね。終わりのはずなんですが相変わらず暑い日が続いております。
皆さんも残暑で体調などは崩されていないでしょうか。こまめに水分補給をし、バテないようにしていきましょう。

甲子園も終わり、私の関心はパラリンピックに向いております。
オリンピックに出場されていたアスリートの皆さんは並々ならず努力をし、舞台に立っており、その努力はすごいものがあります。
しかしながら、パラリンピックでは、身体に障害を持った方が出場します。
パラリンピアンの皆さんは障害をも乗り越え、その競技に対する並々ならぬ努力をし、我々に感動と勇気を与えてくれます。その姿には尊敬の念しかありません。

個人心理学(アドラー心理学)では、客観的に不利に機能する属性のことを「劣等生」といいます。
その中でも、生活に支障をきたす身体の障害を「器官劣等生」と呼び、この「器官劣等生」は、子供の「ライフスタイル」の形成に大きな影響を与えるといいます。
「器官劣等生」は「耳が聴こえない」や「目が見えない」、「足(手)がない」などがあります。

この「器官劣等生」がある場合、人間は何らかの対処を迫られ、その対処は大きくわけると下記のようなものがあります。

直接向き合う
これは、「目が全く見えない」場合は直接向き合うのは難しいのですが、「視力が弱い(まったく見えないないわけでない)」場合、その障害のある器官を鍛えようとします
ほかの器官を鍛える
「目が見えない」場合、他の人よりも「耳を鍛える」ことをするかもしれません
逃避する(器官に向き合わない)
劣等である器官を理由に課題に向き合わない姿勢を取ります

身体に障害があるから一切の運動をしないといったような状況です

ここで伝えたいことは、「器官劣等生」は、客観的には不利に機能し、その不利な面にだけ関心を寄せてしまえば、子供の「ライフスタイル」の形成には悪い影響を与えますが、必ずしも悪影響を与えるわけではありません。
これは、「自己決定性」にも繋がりますが、その「器官劣等生」についてどんな意味を与えるかは、その人自身ということです。
有名なベートーヴェンも耳が聴こえなくなりましたが、そこで諦めるのではなく、ピアノの振動を感じ取ることで作曲を続けていました。

パラリンピアンの方たちも、自身の「器官劣等生」と向き合い、克服したからこそ、パラリンピックという舞台で我々に勇気を与えてくれます。
私は、勇気を伝えられる人は勇気のある人だけだと思います。
一人でも多くの方に勇気を伝えられるように、自身の課題と向き合い、乗り越える生活を続けていきたいと思います。




ライフサポート・すみの家

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