おばんです。
昨夜はオリンピックで柔道金メダルでしたね。アスリートの日本人をはじめ、アスリートの方々の姿からは勇気を貰えます。
今回はそんな「勇気」についてです。
個人心理学(アドラー心理学)は「勇気の心理学」ともいわれるほどこの「勇気」を大切にしています。
そして、個人心理学の技術の一つであるのが「勇気づけ」です。
これは、「困難を克服する活力を与えること」です。
※ヒューマン・ギルド ELMより
人生の課題になかなか取り組むことができない人や、不適切な行動を取ってしまう人は、勇気が欠如している状態とも言えます。
そんな人たちに課題に向かい合う力、適切な行動を取る力を与えるのが「勇気づけ」です。
では、どんなことが「勇気づけ」なのかといいますと、一番わかりやすいのが「ありがとう」や「助かったよ」などと感謝の気持ちを伝えることです。
「貢献感」の記事にも書きましたが、自分の行動に感謝されると、行動した人は「人の役に立った」と思うことができ、自分の居場所を感じることができます。
すると勇気づけられた人は、次もやろうとやる気も出て、課題に向き合う力ができます。
ここで一つ注意したいことは、「褒める」ことと「勇気づけ」の違いです。
「褒める」ことは、上の立場の人が下の立場の人にする行為です。つまり、「褒める」ことは上下関係にもとづく行為とも言えます。
一方で「勇気づけ」は、相手を対等の存在であると考える横の関係にもとづく行為です。
そのため、「褒める」のではなく「勇気づけ」を積極的にしていきたいですね。
また、「褒める」ことの何がいけないのか?という疑問もあるかと思います。
確かに人に褒められると嬉しいものです。しかし、あまりに「褒める」ことを多用しすぎると、相手は「褒められること」が目的で行動するようになりかねないのです。
例えば、褒められたいがためにテストでカンニングしてしまうといったこともあります。
「問題を解く」ことが本来の目的だったはずが、「褒められる」ことが目的になり、不適切な行動であるカンニングをしてしまうといった状況です。
「褒める」ことが絶対に悪いことではありませんが、褒める際にはしっかりと褒める側に注意が必要です。
仮に上記のテストのケースでいい点数が取れなかった場合でも、「しっかりと勉強はしていたよ」や「勉強した分は力になっていると思うよ」といったプロセスを見ることで、「勇気づけ」をすることはできます。
勇気づけられた人は、自分自身を認めることができ、また課題に挑戦しようという力が出ます。
一人でも多くの人を勇気づけることで、我々の世界は協力的な素敵な世界になると信じています。
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